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そうしていれば、餌を運んでくる何トンもの海水が口に流れ込んでくるからだ。
えらは餌を体内にすくい取って残し、海水だけを外に出す漉し器の役目をしている。
体長221フィート(約7メートル)の姥鮫は一時間に400万ポンド(約1800トン)の海水をえらで漉している。
一般的にいって、鮫は暖かい海域の魚である。
南北それぞれ緯度20度以内の海域か暖流の流れる海に棲息している。
しかし、なかには氷の海にいるものも淡水の湖や河に棲むものもある。
大部分の鮫は人間を攻撃しないが、数種の鮫が人間を襲う。
地球上で三番目に大きい魚である頬白鮫は人食い鮫として知られる。
この鮫は、南方および暖流の海にいる。
人間を襲うもう1種類の鮫が馳鮫(イタチザメ)で体長30フィート(約9メートル)、西インド諸島やオーストラリアで非常に恐れられている。
1988年、私はパナマの海岸から出航して、太平洋で体長28フィート(約8.5メートル)、体重3000ポンド(約1.4トン)の馳鮫を捕らえたことがある。
たいへん疲れる体験だったが、仲間の誰も鮫にやられたわけではなかった。
鮫に襲われたという報告は、世界中で1年間に100件もない。
命を落としたというのはこのうち30件未満である。
全部で少なくとも350種類いる鮫のうち、人間を襲うのはわずか4種類だとされている。
しかし鮫について唯一予想できることは、鮫のことはまったく予想できないという事実だという言い方もされてきた。
鮫に襲われる実際の件数がどれだけあろうとも、その数は人間に降りかかる災禍の数に比べればものの数ではない。
たとえば、はるかに多くの人が蜂に刺されて死んでいる。
いずれにせよ、鮫は人間を餌にしようとするよりも、もっと人間に役立つ生物である。
鮫は肉食動物なので、自分のエネルギーのほとんどを餌探しと食べることに費やしている。
鮫は餌探しや餌との闘いよりも、食べることにエネルギーを使うのを喜んでいるにちがいない。
だから弱い餌、死にかけた餌を探すようだ。
ダイバーに刺された魚から出る血が、よく鮫を引き寄せるのもそのためだ(泳いでいる人が海中に血を流すーたとえば生理中の女性などーと、それが鮫に襲いかかる気を起こさせる。
だから、そういう危険のある人は、鮫のいる水域には近づかないようにしよう)。
また、黒いウェットスーツを着たダイバーが潜水用の足びれを動かすと、よく鮫の本来の餌であるアザラシと見誤られることがある。
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